個人再生

官報とは?個人再生するといつ官報に掲載されるのか?掲載を避ける2つの方法とは?

個人再生したいけど、官報に掲載されてバレてしまうのが怖い…

残念ながら個人再生をすると官報に個人情報が掲載されてしまいます。

しかし、一般的には官報に掲載されたことによるデメリットはほとんどありません。

また、どうしても掲載されたくない場合、記載されずに済む方法が2つあります。

このページでは、次のテーマについてご紹介していきます。

  • 官報に掲載される情報やタイミング
  • 官報に掲載される場合のリスク
  • 官報されずに済む2つの方法
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個人再生をしたときの官報の掲載情報やタイミングは?

官報とは|どんな情報が掲載されているのか

官報とは、国が発行している新聞のようなものです。

行政機関の休日を除いて毎日発行されており、法律・政令等の制定・改正の情報や破産・相続等の裁判内容が掲載されています。

新聞といっても、一般の方が触れる機会はほとんどなく、どうしても読みたいと思った場合は、書店や各都道府県に数カ所設置されている政府刊行物の売り場もしくは大きな図書館などで探すことになります。

信用情報機関、区や市役所の税務担当など業務上必要な人たちが読むことが一般的で、個人が官報を定期的に読むには、購読料として1ヶ月3,641円(本体価格+消費税+送料)を支払う必要があります。

官報で扱う内容

  • 法律、政令、条約などの公布(すでに成立している法律を一般の方が広く知れるようにする行為のこと)
  • 広報として国会や皇室に関すること
  • 一定以上の役職についている公務員の人事異動
  • 広告として裁判所が出す決定
  • 会社の合併・決算 など

内容を見ても、一般の方が官報で確認しなければならないことはないと言えるでしょう。

会社の合併・決算などもありますが、もっと手に入りやすい新聞やビジネス雑誌で十分に入手できるものでもあります。

そもそも個人再生すると官報に掲載されるのか

個人再生すると官報に掲載されるのかな…?

官報には、裁判所の決定事項が掲載されることになっています。つまり、裁判所を介する手続きは、基本的に掲載されます。

これには自己破産や個人再生の開始決定なども含まれるため、個人再生をすると官報にその事実が掲載されてしまいます。

そして、個人再生の場合、以下の情報が掲載されることになっています。

個人再生で官報に掲載される内容

  • 個人再生の開始決定などの決定がなされた日付
  • 手続きをした裁判所
  • 事件番号(○○地方裁判所○○支部 平成○年(フ)第○号 など)
  • 個人再生する人の住所氏名
  • 手続きを代理した弁護士名

いつ官報に掲載されるのか?

個人再生の場合、官報に掲載されるタイミングは3回あります。

1回目
1回目は、個人再生の開始決定がなされた時にその旨が掲載されます。

この掲載時期は、裁判所への申立てを行ってから約1ヶ月が経過した頃になることが多いようです。

裁判所への申立後は、提出された申立書の不備や補足箇所がないかなどを確認し、個人再生の必要性を裁判所が判断した後に出されるため、必ず1ヶ月後という訳ではありません。

裁判所にも繁忙期があるため、手続きの進捗状況によって、正確にどのタイミングで出されるといったことは難しいですが、おおよそこのタイミングが多いようです。

2回目
2回目は、小規模個人再生の場合は、返済の計画案に債権者が反対する機会を設けるための期間が掲載されます。

給与所得者等再生の場合は、意見を出せる機会が設けられ、この期間が掲載されます。

利用する手続きによって2回目に掲載される内容が異なりますが、いずれも再生債権者のために設けられた機会であると言えます。

3回目
最後の3回目は、再生計画を裁判所が認可した時にその旨が掲載されます。

この認可決定の官報掲載から2週間で「確定」となり、正式に返済開始となります。

実際には完済しきるまでが手続きの終わりなのですが、通常、この確定を持って個人再生の手続きは終結となり、裁判所の手からは離れることになります。

個人再生をして官報に掲載されてもデメリットはない?

官報に載るとどのようなデメリットがあるのか

官報に3回も掲載されてしまうとなると、「誰かにバレてしまうのではないか?」と不安に思うのではないでしょうか。

しかし、官報に掲載されることによるデメリットはほとんどありません。

これまでご紹介してきたように、官報を購読している人は限られているため、官報掲載がきっかけで職場や知人に個人再生していることがバレる心配はないと言えます。

また、以前は、お金に困っている人に無理な貸付をしようと、官報情報をチェックしている貸金業者もありましたが、現在は規制が厳しくなっていることもあり、それほど重要視されることはなくなっています。

ただし、個人再生をしたという情報は、個人信用情報機関に登録され、この情報を多くの貸金業者や金融機関が共有できるため、新たな借り入れをするのは困難になってしまいます。(いわゆるブラックリスト状態)

個人再生の場合、完済から5年程度はクレジットカードを保有したり、ローンを組んだりといったことが難しくなるため、これはデメリットの1つと言えるでしょう。

とはいえ、こちらは官報の掲載による直接のデメリットというわけではないため、官報掲載が原因で生じるデメリットというのは、ほとんどないといった認識で問題ありません。

官報に載っていることが、検索などでわかってしまうのか。

官報に掲載されることによるデメリットはほとんどありません。

しかし、官報に載っている以上、「意図的に検索をかけたら簡単にわかってしまうのではないか」といった不安を抱えている方も多いと思います。

結論から言うと、簡単とは言わないまでも個人再生をした事実が検索される可能性はあります。

「簡単ではない」というのはネットで検索をかけて簡単に引っかかるものではないということです。官報というのは、国立国会図書館にて永久保存されることになっています。

近年では、過去の情報を引き出すために、データ化がなされ図書館などで過去の掲載内容を検索することもできるようになっています。

また、もっとも懸念されるインターネットによる検索ですが、インターネット版官報というものがあり、直近30日分のデータを無料公開しています。

つまり、簡単に調べられるものではないにしても、調べようと思えば調べることができるということです。

これは個人再生をする以上、避けることができない事実の1つなので仕方がありません。

しかし、何度も言及しているように、官報を購読している一般の方はまずいません。また、官報への掲載が理由で個人再生を諦めてしまうことはありません。

官報への掲載よりも、多重債務に悩まされ、自宅を天秤にかけられているのであれば、やはり個人再生は利用すべきと言えるでしょう。

注意|追記
過去に「破産者マップ」が公開されました。

これによって、多くの破産者の個人情報は晒され、大きな騒動になりました。

破産者は公開されている情報とはいえ、個人情報の悪用であり、決して良いことではありません。しかし、厳密に禁止されているともいえません。

そのため、現状では一定のリスクがあると認識しておくことも必要かもしれません。

しかし、バレてしまうことよりも、やはり借金で生活できなくなってしまうことの方が大きな問題です。

個人再生が必要であれば、リスクと向き合って然るべき手続きを行うことをおすすめします。

官報の情報を消す方法はあるのか

官報に載ったら消す方法はあるのか

国が発行しているものとはいえ、個人情報であるため、手続きをすれば、情報を削除できるようにも考えられかもしれません。

しかし、上記でも触れたように、官報は国立国会図書館にて永久保存されます。

そのため、一度発行されてしまうと、後から変更できません。(変更されたとしても変更の事実が新たに追記されるのみ)

つまり、官報に掲載されてしまった情報は消すことができません。

とはいえ、個人再生をしたことによる影響が永年続いてしまうわけではありません。

個人再生のデメリットの中で、もっとも生活に影響を与えるのが、「新たな借り入れができない」ことですが、こちらは一定期間経過すると解消されます。

借り入れができないのは、個人信用情報機関に個人再生の事実が登録されていることが理由となっているのですが、こちらはいずれ抹消されることになっています。

一般に個人再生後、完済から5年程度の経過で抹消され、新たな借り入れができるようになります。「5年程度」とあいまいになっているのは、抹消までの期間が明確に示していない個人信用情報機関もあるからです。

中には、5年と明確に示している個人信用情報機関もありますが、いくつかあるうちのすべての個人信用情報機関から情報が抹消されないと、自由な借り入れができるわけではないため注意が必要です。

自身の情報がどのようになっているのか気になる方は、個人信用情報機関に情報照会をしてみるのが良いです。数千円の手数料がかかってしまいますが、自身の信用情報がどのようになっているのかを簡単に知ることができます。

このように、官報に掲載された情報は消すことができませんが、個人再生の影響が永年続いてしまうわけではないため、過度な心配は必要ありません。

個人再生で官報に絶対掲載されない債務整理の2つの方法

官報に掲載されない個人再生以外の借金問題解決方法はあるのか

どうしても官報に掲載されたくないという方は、個人再生以外の方法で解決することになります。

借金を解決する「債務整理」は、「任意整理・個人再生・自己破産・特定調停」の4つあります。

このうち「個人再生」「自己破産」は、裁判所を介する手続きになるため、官報に掲載されることは避けられません。しかし、「任意整理」「特定調停」であれば、官報に掲載される心配はありません。

任意整理とは、お金を「貸している側」と「借りている側」が直接交渉することによって、毎月の返済額や完済までの期間を調整する手続きです。たとえば、現状、毎月10万円の返済があったとしても、交渉次第で、完済までの期間を長期にしてもらい、毎月3万円の返済にしてもらうことも可能です。

この交渉における減額に制限といったものは決まっていないため、交渉次第で借金問題から脱却できる可能性が高くなります。

しかし、債権者側にも、これ以上は譲歩できないといった基準はあるため、そのぎりぎりを見極め、少しでも負担を軽減するというのが任意整理の特徴です。

一見すると、交渉次第では個人再生よりも有利に見えますが、個人再生ほど大きな減額は見込めません。

最終的な支払い総額は、どうしても個人再生より任意整理のほうが多くなってしまうため、利用できるのであれば個人再生をおすすめします。

自身の収支状況をよく観察し、どちらの手続きが向いているのかをよく検討してみましょう。

一方で、特定調停は、裁判所で行われる調停手続きを利用しながら債権者と交渉して、毎月の返済額や完済までの期間を調整する手続きです。

内容は任意整理と同じですが、方法が異なります。

一般的に、任意整理では弁護士うあ司法書士を介して債権者と交渉しますが、特定調停では、裁判所の調停委員が間に入って話し合いを仲介します。

この調停委員は、あくまであくまでも中立な立場から意見するため、必ずしもあなたのためにアドバイスをしてくれるわけではありません。

この方法は、弁護士や司法書士に依頼することなく、自分自身で手続きを進めることができるため、費用をかけたくない方に向いている手続きです。

しかし、平日の昼間の時間帯に裁判所にまで足を運ばなければなりませんし、自身で行う交渉がうまくいかなければ任意整理ほどの結果を出すことができない危険があります。

また、成功率が非常に高く、利用者は減少しています。弁護士や司法書士への依頼費用をケチって、債務整理そのものを失敗しては本末転倒です。

失敗したくないという方は、特定調停ではなく、弁護士・司法書士に依頼して進める任意整理をおすすめします。

結果として、自分で特定調停やるよりもお得になるというケースはよくあります。

困ったときはまず専門家に相談しましょう。

ご紹介したように、借金の解決方法は、個人再生だけはありません。

まずは「そもそも個人再生が最適な方法なのか?」「個人再生の利用条件を満たしているのか?」などもよく検討する必要があります。

個人再生を選択する前に、抱えている借金額や自分の状況を照らし合わせて、この手続きが最適なのかもう一度考えてみる必要があります。

これらの判断には、法律の知識も必要になるため、一人で考えるのは難しいでしょう。

そこで、まず弁護士や司法書士に相談することをお勧めします。借金問題に強い弁護士や司法書士であれば、個人再生の選択を適正に判断することができます。

弁護士や司法書士というと、多額の費用がかかるイメージをお持ちかもしれません。また、ハードルが高く、「自分には関係ない…」と思ってしまう方もいるかもしれません。

しかし、最近は債務整理を多く扱う弁護士・司法書士事務所なら、分割払いに応じてくれるなど、お金に困っている人に寄り添ったサービスを用意していることも多く、利用しやすくなっています。

借金問題は放置していても、何の解決にもなりません。まずは気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

個人再生に関するご相談はこちら|5分程度のお電話で対応可能です

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