リーマンショックやコロナウイルスなどの経済事情、病気や転職など誰も予想しなかった事態によって急に収入が減ってしまうことがあります。
気がつけば、どう頑張っても住宅ローンが返せない…という方もいらっしゃいます。特にボーナス払いを設定している方は、苦しいかもしれません。あんなに選んでやっとの思いで購入した自宅は手放したくたいというのは当然でしょう。
そんな「住宅ローンの返済が難しい、、、でも今住んでる自宅は失いたくない、、、」という場合に有用な対処方法がリースバックです。リースバックとは、自宅を売却した後、買主から賃貸として借りて住む方法です。
しかし、リースバックにも条件やデメリットがあるため、本当にリースバックできるのか、あるいはリースバックするべきなのかは、慎重に検討しなければなりません。
そこで、本記事ではリースバックの仕組み、メリットやデメリット、利用条件をご紹介していきます。
目次
リースバック、なぜ家に住み続けられるの?
リースバックとは、自宅を一度売却して、その後、その買主から賃貸として借りることで、売却後もそのまま自宅に住み続けられるという方法です。
「大きな支払いが立て続いて、しばらく住宅ローンが払えない…」「急に収入が少なくなって住宅ローンを滞納してしまった…」などの予期しない事態によって住宅ローンを払っていくことに不安になってしまった方や、実際に滞納してしまった方が、自宅の競売からなんとか逃れられないかと相談を頂くことが増えています。
「家族の住み慣れた家を守りたい!」「長年住んだ大切なマイホームを失うのだけは避けたい!」という多くの方がこのリースバックを利用しています。
リースバックのメリットとデメリット
リースバックのメリット
リースバックには大きく6つのメリットがあります。
- 自宅を売却しても住み続けられる
リースバックをする最大の目的でもあります。住宅ローンが返せなくなった/なりそうという状況で、競売を避けることができます。所有権は失ってしまいますが、生活環境が変わらないということは大きな安心材料でしょう。 - 売却資金が得られる
一度自宅を売却するため、その売却益が得られます。もちろん、売却益は住宅ローンの返済に充てられますが、当面の生活をしのぐことができます。 - 住宅ローンに比べて月々の支払負担が減る
買主との話し合いが必要ですが、住宅ローンの支払いよりも低い家賃で借りることができれば、月々の支払い負担が減ります。 - 競売を回避できる
住宅ローンを滞納し続けると、競売にかけられてしまいます。競売になると裁判所を通して、競売の事実がインターネット上で公開されます。しかし、リースバックであれば自分で売却するため、通常の売却と大きく変わりありません。 - 固定資産税・マンション管理費などの維持費が不要になる
自宅が自分の所有物ではなくなるため、固定資産税・マンション管理費/修繕積立金なども支払う必要はありません。賃貸契約で定めた賃料のみで良くなります。 - 将来的に買い戻すこともできる
買い戻し特約などを結んでおくことで、一時的に生活に苦しくなってリースバックをした場合、所有者との話し合いで、買い戻すことも可能です。
リースバックのデメリット
リースバックのメリットを見てきました。一見すると「マイホームを手放したくない!」という方にはどれもいい条件ばかりのようです。しかし、是羽前、リースバックにはデメリットもあります。
- 販売価格が相場より安くなる
リースバックをする最大の目的でもあります。住宅ローンが返せなくなった/なりそうという状況で、競売を避けることができます。所有権は失ってしまいますが、生活環境が変わらないということは大きな安心材料でしょう。 - 家賃が相場より高くなる
家賃が相場よりも高くなる可能性があります。リースバックの場合、賃料は売却価格に応じて決まります。そのため、売却価格が高いとその分家賃も高くなります。地域や物件によって異なりますが、売却価格の6~14%を12月で割った金額が家賃の目安となります。資金計画に応じて、あえて売却価格を下げて、家賃を下げることも可能です。買主との契約になります。 - 設備故障の費用負担が借主負担になる
通常の賃貸と賃貸と異なることですが、エアコンやガス、水道など住んでいる設備は全てご自身のものであるため、リースバックした後もご自身で管理することになります。こレは所有権がなくなったことを実感すると良く言われます。 - 競売を回避できる
通常は、住宅ローンを滞納したまま、何の対処もしないと競売にかけられ、強制退去させられてしまいます。また、競売にかけられると、裁判所がその事実をインターネット上で公開します。しかし、自宅を事前に売却し、賃貸に切り替えることで、資金計画をお立てなおすと、競売を回避することができます。 - リフォーム等大規模な修繕はオーナー確認になる
自宅に住んだままなので、住環境は変わりません。しかし、数年、数十年と経ったとき、リフォームや改修がしたいとなっても、所有権は自分ではないため、持ち主と交渉が必要になります。この点も売却を実感することの一つと良く言われます。 - 買い戻しは売却価格より高くなる
一般的に売却時の1.1~1.3倍の金額になることが多いです。これは、売却した敬意を考えると、弱い立場で売却をしているため、安く買われてしまうことも原因です。好立地な物件であれば、されに値上がりしている可能性もあります。また、物件購入時には、登録免許税・印紙税などの諸費用も別途掛かります。
買い戻しの際には、注意が必要です。理由は金融機関がリースバックに対してマイナスの評価をするためです。もともと持っていた物件を買い戻すということは、収入が不安定であるということです。また、購入時の年齢も高くなっているため、完済時の年齢もより高齢化している可能性もあります。
この事実は隠してもバレてしまいます。以前の所有者あった情報は登記簿謄本より、銀行側は確認ができる為、隠して住宅ローン審査をしても、銀行側にはわかってしまうでしょう。
どうしても住宅ローンを組んで買い戻したいという際には、ノンバンク系の住宅ローンならば組める可能性もございますが、利息が高くなり、やはり無理をして購入しても同じ結末になりかねません。買い戻しをする場合は、相当ののまとまった資金が必要になるでしょう。
リースバックが利用できる条件
無条件でリースバックが利用できるわけではありません。ここではリースバックが利用できる条件をご紹介します。
条件1:住宅ローンの残高より高く売却できる
住宅ローン残高(残債)よりも高い金額で売却できる場合にリースバックを利用しましょう。
リースバックは、一度誰かに自宅を売却します。所有権を移すからには、買い手は住宅ローンなどの抵当権が外れたものしか買いません。
そのため、リースバックをするためには、その売却代金で住宅ローンなどの債務を完済し、抵当権を債権者に外してもらう必要があります。
物件の評価が低く、売却しても住宅ローンが残ってしまうときは、リースバックが難しいでしょう。
ただし、例外的に任意売却によるリースバックが可能になる場合もあります。ローンを残したまま自宅を売却するので、あくまでも債権者の同意が必要になりますが任意売却専門の不動産業者に頼むことによってリースバックができる場合もあります。
条件2:家賃を払える見込みがある
賃貸契約の際、売却価格に応じて賃貸料が決まるため、その家賃を払い続けることができるかを検討下さい。「賃貸料が高く」「結局、滞納してしまって退去となってしまう」という状況を避けるため、賃貸料が現状のローンより負担が大きくなってしまう場合にはリースバックは向かないと判断しましょう。
リーバースモーゲージとの違い
よく似た制度に「リバースモーゲージ」があります。
リバースモーゲージは、自宅を担保に入れて、金融機関からお金を借入して、そのまま住み続けることができるローン制度です。住み続けたまま資金繰りに対処するという点では同じですが、いくつか違いがあります。よく聞かれる質問なので、ご紹介します。
リーバースモーゲージはあくまでも、銀行(金融機関)からお金を借りるという仕組みです。借入期間中は、利息の返済のみとなり、元金の返済は、契約者が亡くなったとき、または契約期間終了後に、担保にしていた自宅を売却して、一括返済します。
保険金や相続財産でも返済が可能になるため、一括返済の方法は相続人に任せられます。
リースバック | リバースモーゲージ | |
自宅の扱い | 売却して賃借する | 担保にしてそのまま |
所有権 | 買主 | 契約者 |
固定資産税 | なし | あり |
月々の支払い | 家賃 | 利息 |
家族の同居 | 可能 | 配偶者のみ |
契約終了後 | 買い戻し可能 | 売却 |
そのほか条件 | なし | 年齢・所得の制限が求められる(詳細後述) |
リバースモーゲージの利用条件
リバースモーゲージを利用するには条件があります。自宅を担保にお金を借りるローンであるため、審査が必要にあります。
リーバースモーゲージ主な利用条件
- 年齢条件 (概ね55歳以上または、60歳以上)
- 安定した収入 (給与収入または年金)
- 対象となる物件 (原則:戸建て)
- 資金の使い道・用途
- 都市部の一部地域のみ
- 相続人の同意
- 保証会社の承認
リバースモーゲージは条件が多いため、断念する人が多いようです。一方で、リースバックは売買が成立すればいいので、タイミング次第で資金を得ることができます。少なくとも金融機関に却下されて、資金が全く得られないということはありません。そのため、どうしても資金が必要という方は、リースバックを利用することが多いようです。
とはいえ、2つの方法は似ていますが、目的も方法も全く異なる資金調達なので、専門家に相談の上、検討することをお勧めします。本質的な問題が別にある場合は、債務整理なども選択肢になるでしょう。
少しでも悩んだら専門家に相談を
リースバックは、住宅ローンが支払えないけど、今の家に住み続けたいという時に有用な方法です。しかし、無条件で利用できるわけではありません。
また、家を手放す前に、住宅ローンの返済が難しい場合、家計全体の見直しが必要なことがほとんどです。
多くの相談者は、住宅ローン以外に支払いを滞納したり、借金の返済していることがよくあります。その住宅ローン以外の資金繰りを解決することで、住宅ローンを滞納せず、マイホームを手放さなくて済む方もたくさんいます。
実は、国が制定している借金の救済措置「債務整理」を利用することで、影響を最小限に抑えつつ、借金の問題を解決できる方法もあります。法律の知識も必要になるため、ご自身で判断せずにまずは専門家に相談することをお勧めします。
住宅ローンを圧迫している借金や滞納がある方は、いきなり不動産業者に行くと解決策が住宅の売却ありきになりがちであるため、まずは総合的に判断できる弁護士や司法書士に相談することをお勧めします。特に、弁護士、司法書士、行政書士、税理士、土地家屋調査士などの様々な専門家が在籍し、連携・協力している総合士業グループに相談することをお勧めします。
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