借金滞納

おまとめローンとは?債務整理前の手段を解説

おまとめローンの審査に落ちた人は債務整理。

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おまとめローンとは?

債務整理の一歩手前で活用される場合が多い「おまとめローン」を詳しく解説していきたいと思います。
おまとめローンとは一言で言うと、複数の会社から借りているお金を1社にまとめることで、金利を抑えて、トータルの返済金額を抑えるメリットがあります。
しかし全員が適用されるわけではなく、審査や、間違えた知識を持っていると返済金額が増えるデメリットもあります。
全てが良い訳ではなく、適用される人によりけりと言えます。
だからこそこの記事ではしっかりと基礎的な考え方から、メリット、デメリットなども解説しています。
意外にも借金返済で困っている場合にはおまとめローンで解決する人も多くいます。
借金を一本化してしまうことで、いくつかのメリットを受けることもできます。

消費者金融と銀行のおまとめローンの違い

このおまとめローンとはその名前の通り、複数の借金を一本化して、その一箇所のみに返済を行っていくローン契約のことです。
このローンは借り入れを行えるのは年収の1/3までという総量規制の適用外となる為、借金の一本化ができるような高額の借り入れも可能になっています。
おまとめローンは消費者金融や銀行から提供されていますが、それぞれ特徴が異なります。

◇消費者金融を利用する場合
消費者金融を利用する場合、そのおまとめ対象は、他の消費者金融からの借り入れや、クレジットカードを利用したキャッシングなどの貸金業法の対象になる借り入れに限られます。
よって、銀行からの借り入れが含まれていると、その分は対象外となり、別に返済を続けていく必要があります。
また、クレジットカードのショッピングでの利用分も対象外となります。
消費者金融のおまとめローンは、直接借り入れ先まで返済が行われるのが特徴です。
審査に合格すると、これまでの借り入れ先に対して申し込みを行った人の名義で振り込みが行われます。
現金としては一切残ることはなく、完全な借り換えとなります。

◇銀行を利用する場合
銀行を利用する場合、消費者金融のようにおまとめローンとして特別な契約になる訳ではなく、ほとんどの場合で通常のカードローンをおまとめローンとして利用することになります。
これには理由があり、消費者金融ではおまとめローンや目的別のローンに限り、総量規制が適用されないという特例がありますが、
銀行には元々総量規制は適用されない為です。

ですが、どの銀行のカードローンでもおまとめローンとして利用できる訳ではなく、
特に大手の都市銀行では、おまとめローンのような借り換えでの利用は歓迎していません。
おまとめローンとして利用できる銀行のカードローンは、主にネット銀行や、地方銀行から提供されています。
申し込みの前に、借り換えでの利用が行えるかどうかの確認を忘れないようにしてください。

おまとめローンとして利用できる場合、その対象は特に限定されていません。
また、消費者金融とは違って審査の合格と同時に返済が行われる訳ではなく、自分で返済を行う必要があります。
つまり、現金として一度自分の手に入ることになりますが、借り換えとしてカードローンの契約を行った場合、それ以外の用途に利用してはいけません。

おまとめローンを組むことによるメリットとは?

おまとめローンは借金が一本化できるだけでなく、これを組むことによって、いくつかのメリットを受けることができます。

まず、一本化によって返済先が一箇所だけになるという点から、返済の管理が楽になるのはもちろん、返済日を忘れてしまう心配がなくなり、返済をATMから行っていた場合には、その都度発生していた手数料も
必要なくなるという点が挙げられます。
そして、金利を下げることができるのが最大のメリットです。
キャッシングの金利は、100万円未満の借り入れの場合にはほとんどケースで年利18%近くになります。

おまとめローンを除き、一箇所から100万円以上の借り入れを行うのは難しいことから、複数の借金がある場合には、
そのほとんどをこの金利で借りている可能性が高いと言えます。
この金利が、おまとめローンによって100万円以上の1つの借り入れになると、最高でも年利15%まで下がります。
これは、利息制限法による上限金利が100万円以上の借り入れになると変わる為で、100万円以上にしてしまうことで、金利を下げることができるのです。
合計して200万円の借り入れになる場合、年利18%では1ヶ月で約3万円の金利が発生しますが、15%になると、約2万5千円になります。借り入れ金額が大きくなると、3%金利が違うだけでも結構な違いが出てきます。この例では1ヶ月で約5千円も変わることになります。

このように金利を最高でも15%にすることができるのが、おまとめローンの最大のメリットだと言えるでしょう。
もっと高額の借り入れになると、更に下がる可能性もあり、今までより上がることはありえません。
よって、高額の1つの借り入れにしてしまって悪いことは何もありません。
借金で困っている場合には複数の業者で借り入れをする事が多いと思います。
そうなると当然借り入れする業者によって金利が異なり、最初に比べると審査に通りにくくなり、必然的に高い金利からお金を借りることになります。
少しでも金利が浮いた方が返済を楽にしてくれる事は言うまでもありません。

おまとめローンを組む際の注意点

一本化によって受けられるメリットこそありますが、これといったデメリットはない為、
複数の借金がある場合にはすすんでおまとめローンを利用するべきだと言えますが、1つだけ気を付けなければいけない点があります。

それは、毎月の返済金額を今までの返済金額の合計より低くしてしまうことです。
折角金利が下がっても、返済金額を少なくしてしまうとその分返済までの期間が長くなり、
合計して支払う金利の金額が増えてしまいます。これではおまとめローンを組んだ意味が無くなってしまうとも言えるので、
おまとめローンを組む場合、今までの返済金額の合計金額と同等の返済を行っていくようにしてください。
できる限り最短で返済することは返済をする上でのポイント、コツになります。

必ず審査に合格できるとは限りません

おまとめローンの審査は、その金額が高額になることもあり、通常のキャッシングの審査より厳しく行われます。
その為、必ず審査に合格できるとは限らず、もし審査に落ちてしまった場合には、債務整理を行うことも視野に入れないといけない可能性があります。
債務整理を行うべきかどうかの1つの判断材料として、このおまとめローンの申し込みを行ってみるという手があります。

これに合格できるようであれば、まだ返済していける範囲だということです。
業者としても、おまとめローンを組んでもらうメリットはあります。
結局借金自体はなくなる訳ではなく、お互いに少しのwinwinになることができると要約できると思います。

おまとめローンに落ちた人の最後の手段、債務整理とは

債務整理とは、債務整理という一つの方法ではなく、法律を使って借金を整理する方法の総称です。
一般的に、個人の債務者(借金をしている人)が使えるのは、

  • 任意整理
  • 特定調停
  • 個人再生
  • 自己破産

の4つです。

自己破産という言葉はドラマやニュースで聞く事もあると思いますが、その内容を詳しく知っている人は多くありませんし、「選挙権がなくなる」などの都市伝説をいまだに信じている人もいます。

ここでは、自己破産も含めた4つの「債務整理」について、簡単に説明をしていきます。

任意整理

これは、裁判所などを使わずに、「債務者(借金をしている人)」と「債権者(お金を貸した人・会社)」が法律に基づいて話し合いをして、利息のカットや借金の減額などを含めた返済方法を考え、和解を勧めていく方法です。

自分で行うこともできますが、弁護士や司法書士に依頼すれば債権者との対応もすべて弁護士・司法書士が行ってくれます。

ただし、法律に基づいた話し合いとはいえ任意なので、債権者は話し合いに応じる義務はありません。

個人的には弁護士・司法書士にお願いした方がスムーズに話し合いが進むと思います。

また、今まで利息制限法の上限利息以上で返済をしていた場合は、過払い金を請求できる場合もあります。

メリット

自己破産、個人再生のように官報に載ることがなく、自己破産のように資格制限を受けることがないこと、任意の話し合いなので整理する債権者(借りている相手)を選ぶことができること、などが挙げられます。

デメリット

個人信用情報に、「任意整理をした」という事実が5年ほど載ってしまうので、その間の新規借入ができないこと。

また、あくまで任意の話し合いなので、弁護士・司法書士が対応しても和解に応じてもらえない場合もある、ということです。

特定調停

簡単にいうと、裁判所を通じた任意整理です。

正確には、簡易裁判所を使って、調停委員が債権者との交渉を行ってくれます。

任意整理と同様、過払い金があれば過払い金の請求もできますし、メリット・デメリットも任意整理と同じ部分が多いですが、特有のメリットとして、弁護士・司法書士などの専門家に頼むお金がない場合でも、比較的簡単に(任意整理と同じように)和解に向かった話し合いができる点です。

特有のデメリットとしては、裁判所はあくまで中立の立場なので、必ずしも債務者(自分)の立場だけを考えて話し合いをしてくれるわけではないこと。
また、裁判所を利用する為、その決定(調停調書)は裁判での確定判決と同じ効力があり、その後の支払いを滞納すると即給与等の差し押さえられる可能性があるので、注意が必要です。

個人再生

住宅ローンを除く、借金の総額が5千万円以下の債務者が、借金の20%(最低100万円)を3年で分割返済をすると、残りの80%は免除=借金が無くなる(住宅ローンは除く)、というものです。
任意整理や特定調停より、借金の総額が大きい場合に有効な方法です。

メリット

自己破産と違い、住宅や車などの財産を処分せずにすむことや、借金の理由がギャンブルなどであっても利用できること、職業による資格制限がないなどです。

デメリット

個人信用情報機関に、5~10年間個人再生の事実が載ってしまう上、官報に掲載されること。
また、手続きが複雑な為、時間と手間が4種類の任意整理の中で最もかかってしまう、ということです。

自己破産

裁判所に申し立てをして、破産の決定と免責の決定を受ける事によって、借金が全て無くなるという制度です。

メリット

金額に関係なく、支払いが不可能と判断されれば誰でも利用できて、裁判所が免責決定とすれば借金が全て無くなることです。
他の3つと違い、借金の返済が完全に無くなる、というのはかなり大きいと思います。

デメリット

個人信用情報機関に、5~10年間は自己破産の事実が載ってしまう上、官報と破産者名簿に掲載されること。
また、車や家などの財産(原則20万円以上のもの)は処分して債権者に分配されること、ギャンブルなどが理由の場合は免責されないこと。
また、破産決定から免責決定までの間は、特定の仕事・役職に就けない資格制限がある、などが挙げられます。

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