「リボ払いをしていると手数料しか返済できていないことに気づいた…」
「自動リボになっていると知らずに使っていて借金額にびっくりした、返済できそうにない」
リボ払いは便利ですが、気づいた時には取返しのつかない状態になっていることがあります。
借金の問題は、時間が経つほど悪化してしまいます。返済できないかも…と感じたら、なるべく早く弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。
この記事では、債務整理を検討している方に向けて、メリットとデメリットをご紹介していきます。
ショッピング枠のリボ払いによる借金も、債務整理で減らすことができます。
「クレジットカードのショッピング枠のリボ払いで借金をしてしまった場合、任意整理することができない」という話はよく聞きます。しかし、リボ払いによる借金であっても債務整理(任意整理)は可能です。
リボ払いを債務整理する3つのメリットとデメリットは次のとおりです。
メリット
- 将来利息がカットされ、早く完済できる
- 完済までの返済プランが立てられる
- 電話や書類による催促がストップする
デメリット
- 5年間、クレジットカードを作れない
- 住宅ローンが組めない
- ショッピング枠の借金で過払い金は発生しない
まずは、債務整理の実績がある弁護士・司法書士事務所に相談し、リボ払いの借金を減らせる可能性があるかどうか、聞いてみましょう。
目次
リボ払いを債務整理するメリット
メリット1.任意整理するとクレジットカードの手数料がカットできる
メリットの1つ目としてあげられるのが、任意整理をするとクレジットカードの手数料がカットできることです。
任意整理は、借金を整理するための手続きである「債務整理」の1つです。
債務整理には、任意整理・自己破産・個人再生・特定調停の4つがありますが、任意整理はこの中でも手軽に利用者が多い手続きです。
債務整理をする人のほとんどは「任意整理」で借金問題を解決しています。
任意整理 | 不明(推定200万人以上) |
---|---|
個人再生 | 10,488 |
自己破産 | 76,015 |
特定調停 | 32,704 |
(最高裁判所事務総局が公開している司法統計による推計データ)
任意整理とは、借入先の債権者と直接交渉をして、借金の返済金額や返済方法を決め直す法的手続きです。
借金の減額や、利息(手数料)をカットしてもらったり、返済期間の延長することができます。
カード会社と合意すると、将来利息をカットできる
リボ払いの元本自体の減額は難しくても、任意整理をすると手数料(利息)の支払いをカットできます。
消費者金融などの金融機関からお金を借りると、必ず利息が発生します。
クレジットカードのキャッシングやショッピングの場合、年率10%以上の高い手数料(利息)を支払うことが一般的です。
これが借金があっという間に膨らんでしまう原因ですが、任意整理をすると手続き後の利息の支払いが、すべて不要になります。
そのため、返しても返しても借金が減らないということはなくなります。精神的にも、とても楽になることができます。
メリット2.返済額と返済期間を無理なく調整できる
2つ目のメリットは、リボ払いの完済の目途が立つため、安心して返済期間を延ばせることです。
リボ払いの借金を任意整理すると、支払い期間を延長し、月々の返済金額を減らすことができます。
任意整理後の返済期間は3年~5年程度に設定されますが、これがどうしても苦しい場合には7年程度までに延ばしてもらうことも可能です。
メリット3.督促をストップできる
3つ目のメリットとして、任意整理をすると督促をストップできることです。
任意整理をすることで、返済する意思を示し、返済条件を決めたことになります。この返済の約束をきちんと守れば、督促を受けることはありません。
しかし、任意整理後に、また滞納をすれば、当然、督促がきます。
クレジットカードを任意整理した場合のデメリット
リボ払いを任意整理する一番のメリットは、将来利息がカットできることです。
そのため、手続き後は元本(リボ払いの残高)のみを返済していくことになります。
しかし、その一方で債務整理をすることによるデメリットもあります。デメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
デメリット1.ブラックリストに登録される
任意整理をすると、信用情報機関が保管している個人信用情報に事故情報が記録されてしまいます。これが、いわゆる「ブラックリストに登録される」ということです。
消費者金融やクレジットカード会社は審査をする際に、個人信用情報を参照するため、このときに事故情報が記録されていると、審査に通らなくなります。
したがって、任意整理をすると、ローンやクレジットカードの利用が一定期間できなくなってしまいます。
しかし、リボ払いの返済を滞納し続けた場合でもブラックリストには登録されてしまうので、、任意整理をして早く完済したほうが、結果的にブラックリストから解除されるという考え方もできます。
デメリット2.クレジットカードのショッピング枠では、過払い金請求ができない
リボ払いの場合、利息制限法の引き直し計算をしても借金の元本そのものを減額することは難しいです。
利息制限法による引き直し計算によって借金を減額できるのは、利息制限法を超える利息を支払っていたケースのみです。
この点、リボ払いの場合には、利息制限法を超える利率となっていることは通常ありません。
そのため、リボ払いの場合には引き直し計算をしても残高は変わらず、今の借金残高がそのまま残ると考えた方がいいでしょう。
クレジットカードの場合、キャッシングの債務については過払い金が発生することがあります。しかし、ショッピング債務には過払い金が発生しません。
そのためクレジットカードを債務整理した場合、キャッシングが過払いとなっていてショッピングに残金が残るということが起こります。
この場合には、キャッシングの過払い分とショッピングの借金残金を相殺するという解決方法を選ぶことになります。
デメリット3.債務整理をした後、クレジットカードは原則的には作れなくなる
任意整理や自己破産などの債務整理をした後、クレジットカードの審査が通るか不安な人も多いと思います。
しかし、残念ながら、前述のように、リボ払いの借金を債務整理した場合、新規クレジットカードの審査に通らなくなります。
クレジットカード会社の多くはCICやJICCに加盟していて、カード発行の際に信用情報をチェックします。
債務整理をするとその個人信用情報に事故情報が記録されてしまうので、審査の際に債務整理の事実が判明して審査に通過できなくなります。
そのため、任意整理を含む債務整理の手続き後は、基本的にクレジットカード作成はできません。
もちろん、結婚して名字や住所が変わってもブラックリスト状態が解消されるわけではなく、クレジットカードやローンの審査には通りません。
しかし、任意整理の場合、事故情報は手続き後5年で消去されるので、任意整理の手続き後5年程度が経過したら、再度クレジットカードの審査に通るようになります。
また、本契約者が家族で、自分が家族カードを使っている場合と、家族が契約者でそのカード自身を使わせてもらっている場合には、債務整理の手続き中に家族名義のクレジットカードを利用することはできます。
この場合、契約者が家族なので、信用状態が問題になるのは家族です。よって、自分がブラックリスト状態かどうかは問われません。債務整理後も、変わらず利用を続けることができます。
リボ払いで返済が難しくなる理由
リボ払いでは、月々の支払いを一定金額にすることができます。それゆえに支払いが増えている(借金が増えている)感覚がないため、ついつい利用しすぎてしまいがちです。
ショッピングで利用していただけなのに、いつの間にか全く支払いができないほど多額になってしまうことがあります。
リボ払いの高い金利・手数料と、いつまでも減らない元金
クレジットカードのキャッシング枠の金利・手数料は年18%、ショッピング枠では年15%となっています。
100万円借りた場合、年15万円という高い金利・手数料です。
この金利・手数料の部分を払っても元本が減るわけではないので、いつまでたっても借金はなくなりません。
また、リボ払いをすると、支払期間が長くなりがちです。元本の返済額が少なく、残高が減りにくいので当然のことです。
しかし、支払い期間が長くなると、その分だけ支払う金利・手数料が増えていきます。完済する頃には莫大な手数料を支払っていたということも多いです。
このように、一見便利なリボ払いにもデメリットや落とし穴があるので、利用の際には充分注意が必要です。
リボ払いの借金も債務整理すると支払いが楽になる
近年はクレジットカードが自動的にリボ払い可能になっていたり、知らないうちにリボ払いを利用している方も増えています。
それに伴って、リボ払いの借金を債務整理する方も増えています。リボ払いによって膨れ上がってしまった借金も債務整理は可能です。
メリット
- 将来利息がカットされ、早く完済できる
- 完済までの返済プランが立てられる
- 電話や書類による催促がストップする
デメリット
- 5年間、クレジットカードを作れない
- 住宅ローンが組めない
- ショッピング枠の借金で過払い金は発生しない
払えないと感じた借金は滞納してしまう前に、債務整理することをおすすめします。
借金は利息によってあっという間に金額が膨らんでしまうため、少しでも不安がある場合は、一人で悩まずに弁護士や司法書士に相談してください。
リボ払いと通常のクレジットカード利用の違い
違い1.クレジットカードのリボ払いとは、毎月決められた一定額の支払いをする方法
リボ払いとは、ショッピングで利用した分について、毎月決められた一定額の支払いをする方法です。正式名称を「リボルビング払い」といいます。
たとえば毎月の支払を1万円と定めると、基本的には残高がどれだけ高くなっても月々の支払金額は1万円です。
一方で、通常のクレジットカードであれば、支払った分の支払いがきます。
違い2.リボ払いのメリットは、月々の支払い金額が変わらない点
リボ払いを利用すると、基本的には借金残金がどれだけ増えても月々の支払金額があまり変わらないので、計画的な返済ができてとても便利です。
これに対して分割払いの場合には、借金残高が増えると、その分月々の返済金額が増えていきます。
違い3.リボ払いには「残高スライド方式」と「定額方式」と「定率方式」がある
リボ払いは大きく分けると定額方式と残高スライド方式、定率方式があります。
まず、定額方式とは、残高とは無関係に毎月一定の金額の支払いをするものです。
残高スライド方式とは、リボ払いの残高に応じて、そのランクごとに毎月の支払い金額が増減するタイプです。これ以外に、残高に一定の割合をかけた数字の返済をするという定率方式もあります。
実際のリボ払いによる返済では、これらの支払方法を組み合わせたプランになっていることが多いです。
どうしても返済できない場合は、弁護士や司法書士に相談を
任意整理は交渉により大きく結果が変わるため、「弁護士・司法書士選び」が極めて重要となります。ご相談の際は借金問題に精通し、実績もある法律事務所を選ぶことをおすすめします。
弁護士や司法書士というと、多額の費用がかかるイメージをお持ちかもしれません。また、ハードルが高く、「自分には関係ない…」と思ってしまう方もいるかもしれません。
しかし、債務整理を多く扱う弁護士・司法書士事務所なら、分割払いに応じてくれるなど、お金に困っている人に寄り添ったサービスを用意していることも多く、利用しやすくなっています。
リボ払いの解決策を相談することはもちろん、相談しづらいお金の悩みを打ち明けるために気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
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