多重債務者が今すぐにすべきこと｜苦しい借金生活から抜け出すには？

返しても返しても一向に借金が減らない…

多重債務とは「複数の金融機関から借り入れを行うことをいい、負債額が雪だるま式に膨れ上がる状態」を指します。

例えば、カードローンや消費者金融からの借入れをしたが、返済が追いつかず、他の金融機関から借入れで返済をすることで借金を繰り返す場合が多いです。いわゆる自転車操業の状態です。

中央省庁による2018年の統計では、３社以上の無担保借入を現在している人が約115万人。５社以上の無担保借入をしている人が約9万人という調査結果がでています。

複数の無担保借入を行っている人は、借金地獄に落ちている可能性が高いといえます。

多重債務は、取り立ても激しくなり、自力では解決の糸口が見えにくく、非常に苦しい状況ですが、適切に対処することで借金生活を抜け出した人はたくさんあります。今回の記事では多重債務者の方の負担が少しでも軽くなるように、とるべき行動をご紹介していきます。

まずは弁護士・司法書士に相談

まずは借金問題に強い弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。

多重債務の場合、借金状況が複雑になっており、督促も頻繁にきていることが予想されます。

弁護士・司法書士であれば、これらをすぐに止めることができます。

多重債務でお悩みの方は、少しでも早い段階で相談し、いずれかの手段を取ることで、利息をこれ以上支払わずに済みます。

専門家のアドバイスをもとに、ご自身に最適な解決方法を取ることが大切です。

多重債務から抜け出す方法とは？

多重債務の解決方法は、主に３つ考えられます。

借金を一本化できる「おまとめローン」

おまとめローンとは「複数の業者からの借金を、今よりも低い金利で借り換えすることによって、返済を１社にまとめる方法」です。

銀行や銀行系の消費者金融に、このような商品がたくさんあります。正しく利用することで、多重債務に苦しむ方には、効果的な場合があります。

次のようなメリットがあります。

しかし、一度おまとめローンを利用してしまうと、過払金の返還請求ができなくなってしまうなどのデメリットもあります。

また、多重債務者には魅力的なサービスですが、総量規制によってそもそも利用できないこともあります。

過払金も確認できる「引き直し計算」

引き直し計算とは「利息制限法に準じた利率で借金を計算し直すこと」です。

これによって、実際の借金額を知ることができます。また、過払金の有無も確認できます。

弁護士・司法書士に相談している場合、過払金があれば、そのまま返還請求をすることになります。

借金の減額や分割払いできる「債務整理」

債務整理とは、「弁護士や司法書士に依頼することによって、借金の元本の減額や将来利息の免除などができる、国が認めた法的手続き」です。

弁護士や司法書士が行う法的手続きをいうとハードルが高く、「自分には関係ない…」と思ってしまう方もいるかもしれません。しかし、債務整理は、基本的にどなたでも利用できる国の救済措置です。

毎年２００万人以上（※推定）が債務整理で借金問題を解決しているとも言われています。

この債務整理には、任意整理・自己破産・個人再生・特定調停の4つがあります。どの手続きを選ぶべきかは、借金をしている方の借金額や期間、経済状況などによって異なります。

多重債務を放置するとどうなるのか

いきなり不安を煽るような内容になってしまいますが、現在多重債務者になっている方は、すぐに対処しなくては、今後苦しい未来が訪れることが予想されます。

現在すでに訪れている内容もあるでしょうが、今後多重債務者がどうなっていくのかをご紹介します。

危険1.毎日のように電話で自宅・職場に督促がくる

多重債務は、複数の金融機関から借金をしているということです。単純計算をすると、2社から借金をしていれば2倍。3社なら3倍の催促がされることになります。

督促は、放置するとますます厳しくなります。逃げ続けることはできません。

結果的に、毎日のように取り立てされ、非常に大きな不安とストレスを感じてしまいます。

危険2.他の金融機関から借金をしてしまう

取り立てが厳しくなると、その問題から逃れるために、また別の金融機関からお金を借りてしまう方が非常に多いです。

このように、問題を先送りにすることで、どんどん雪だるま式に借金と借入先を増やしていってしまいます。

危険3.借金額の正確な把握ができなくなる

借金や借入先が複数になると、どこからいくら借りて、いつまでに返済しないといけないのかが把握できなくなります。

とりあえず催促されたらそこを返してという、その場しのぎで借金を返していきます。これも滞納を重ねる原因の一つです。

また、利息も消費者金融などによって様々であるため、計算も難しくなってきます。自分の借金額がわからなくなるというのは、非常に危険な状態です。

危険4.借金が減らない負のループに陥る

それぞれの金融機関からどれほどの金利・遅延金が発生しているかを把握することも難しいでしょう。

相談を受けて、返済状況を確認してみると、他社の利息を支払うために、借金をするという多重債務者も多くいます。

これは、借りても借りても…返しても返しても…借金生活から抜け出せないということです。

最終的に闇金に手を出してしまう

現在は、借金で日常生活が送れなくなってしまう人を減らすため、「総量規制」というものが定められています。

これは「合計の借入額が年収の1/3以上になる場合借り入れができない」と定めたものです。もちろん複数の金融機関から借りている多重債務者にも適用されます。

一般的な金融機関は信用情報機関を通してこれを調べることができます。

つまり、まっとうに貸金業を行っている正式な金融機関からの借り入れができなくなり、それでも複数の会社からの催促は止まらない状況になってしまうということです。

こうなると「闇金」から借金をしてしまうのです。(本来、総量規制は多重債務者を減らすための施策ですが、そこに闇金が目を付けている現状でもあります。)

借金の取り立てに耐え切れなくなる

通常の金融機関からの催促に加え、闇金からの取り立ても開始されることとなるでしょう。

闇金業者はそもそもの法律を守っていない業者ですので、夜中に電話をかけてきたり、家の前で待ち伏せをされていたりと、違法な取り立てがされることも考えられます(現在は減りましたが)。

毎日監視されるような日々に耐えかねてついには「夜逃げ」や「自殺」という最悪の選択をしてしまう人も実際にいます。

多重債務の主な相談窓口

多重債務に関する無料相談を受け付けている相談先は、主に３つあります。

多重債務に詳しい弁護士・司法書士

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気になる費用ですが、分割払いができるため、手元にお金がなくても気軽に相談ができます。

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