多重債務になり、滞納しがちになったり、毎月の返済額が多く支払いが厳しくなったらまず弁護士・司法書士に相談しましょう。
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目次
多重債務はどういう状態からなのか
借金をしている人は世の中にたくさんいますが、中でも多重債務状態になると非常に生活が苦しくなります。
多重債務者問題はテレビなどでも取りざたされることがありますが、具体的にはどのような状態が多重債務状態なのでしょうか。
自分も借金で苦しんでいるので多重債務状態ではないかと考える方もいるでしょうから、以下で詳しく見てみましょう。
多重債務状態とは
多重債務状態とは、複数の借入先からの借金がかさんでいる状態のことです。
多いのが、消費者金融やクレジットカード、銀行カードローンなどの借金をしているケースです。
複数の借入がある場合が多重債務状態なので、これらの消費者向けのローンやクレジットを2社以上利用していたら多重債務状態ということになります。
3社以上借り入れていたらだんだん支払が厳しくなってきますし、借入件数が5社を超えると重度の多重債務状態だと言えるでしょう。
多重債務と自転車操業
これらの消費者向けのローンは無担保無保証などで簡単に利用できるので、ふとしたきっかけで安易に利用してしまいがちです。
しかし、利率が高いので借入件数がかさむ支払が苦しくなってきます。
そうすると、ある借入先の返済のために別の借入先から借金をするという「自転車操業」状態になってしまいます。
たとえば、A社、B社、C社からの借入があって、A社への返済期日に返済資金が用意できないので、B社から借入をして返済に充てます。
その後、B社の返済期日が来たらやはり支払えないのでC社から借入をして返済に充てます。
さらにC社の返済期日が来たら、やはり支払ができないのでA社から借入をして返済に充てます。
このように、多重債務状態になると返済のために借入を続けることになるので、まったく借金残高が減りません。
借入件数が増えて借金額は雪だるま式に増えていき、気づいたときには到底返済できそうもないほどの莫大な借金を背負っていることになります。
多重債務になるどうなるのか
返済が苦しくなる
まず、多重債務とは言っても借入先が2社程度であれば、さほど苦を感じることは少ないです。
2社程度なら、返済のための借入をしなくても自力で自分の収入から返済ができていることも多いです。
しかし、これが3社、4社に増えてくると毎月の給料などからでは返済が苦しくなります。
たとえば、毎月の手取り給料が20万円の場合、2社への返済があってそれぞれ15,000円ずつ支払をしていたら、月々3万円を借金支払いにあてます。
そうすると20万円から3万円を支払ってもまだ17万円が残るので、何とか生活できます。
これに対し、借入先が4社になると月々の借金返済は6万円になります。
すると、20万円からその6万円を支払うと残りは14万円になってしまいます。
そうすると生活が厳しくなるので、借り増しをしてしまいます。
結局は返済のための借り入れをするしかなくなって自転車操業状態になります。
支払を滞納する
自転車操業状態になると、いつまでたっても借金が減らないどころか、自分でも今いくらくらいの借金があるのかわからなくなります。
毎月返済のために借り入れをするという作業をするだけで手一杯になるので、借金全体の返済計画などには全く頭が及ばないのです。
そうしているうちにどんどん借金額が増え、いずれはいくら自転車操業をしても回しきれなくなり支払を滞納するようになります。
自転車操業状態になっていったん借金の支払いを滞納すると、後は状況が転がるように悪くなります。
もともと借金返済のために他社から借入をして何とかまわしていたわけですから、いったん滞納し始めると他の返済もできなくなって、すべての借金の返済を滞納するようになります。
一括請求書が送られてきて裁判される
そうしている内に、今度は各債権者から内容証明郵便によって、借金の一括請求書が送られてきます。
ここには「いついつまでに借金の残額〇〇円と遅延損害金の合計〇〇円を支払うように。
支払いができない場合には民事訴訟をして、差押をします」などと記載されています。
借金は、通常毎月の分割払いにしていますが、一定以上滞納額がかさばると、分割払いができなくなってそのときの残高を一括払いしなければなりません。
このことを「期限の利益喪失」と言います。
期限の利益を喪失するので、借金の残額を一括払いしなければならないのです。
また、返済を滞納しているため、借金返済を遅延したことによる損害賠償金である遅延損害金も加算されています。
内容証明郵便による一括請求書が届いても、そのような高額な支払には応じられないことが普通でしょう。
そうすると、今度は本当に裁判を起こされてしまいます。
裁判では、借金残金の一括払いと遅延損害金の支払い命令が出ます。
支払ができないので放置していると、債権者から財産の差押をされてしまいます。
このように、多重債務状態を放置していると、最終的にはとんでもない状態になってしまいます。
複数の借入をしているならこのような状況に陥る前に、早期に対応することが必要です。
多重債務から脱出する方法
多重債務は本当におまとめローンで解決できるのか
多重債務状態になったら、早めにその状態を解消しないと大変なことになります。
なので、具体的にどのような方法で問題を解決できるのかが問題になります。
ここでおまとめローンを利用することにより、多重債務状態を解消する方法があります。
おまとめローンで解決する方法で、どのようなメリット・デメリットがあるのか、以下で具体的に見てみましょう。
おまとめローンとは
おまとめローンとは複数の借入先がある場合に、新たに1つの銀行などからまとまった金額の借入をして、その借り入れ額をもって以前の借入先に完済し、以後は新たな借入先一本に絞って借金返済をしていく方法です。
この方法を利用すると借金は新たな銀行などの借入先一本に絞れるので、多重債務状態は解消されます。
おまとめローンのメリット
おまとめローンの利用によって借入先が1社になると、借金の全容も明らかになって自分の借入の状態が把握しやすいですし返済のための計画も立てやすいです。
借金返済のための借り入れをすることもなくなるので、返済した分きちんと借金残高が減り完済へと近づくことができます。
さらに、おまとめローンの多くは銀行ローンなので、消費者金融やクレジットカードのキャッシングなどより利率が低いことが多いです。
そこで、おまとめローンを利用する事により、以前の借入先より利率が減って借金返済が楽になることがあります。
以上のように、おまとめローンには一定のメリットがあることは確かです。
おまとめローンのデメリット
おまとめローンにはデメリットも大きいです。
まず、おまとめローンも銀行借入であり1種の借金ですからそれなりに利率も高く、利用してもあまり返済が楽にならないこともあります。
また、おまとめローンを利用すると借金の返済期間が長くなるのでその間利息がかかり続けて、高額な利息を支払うことになってしまうおそれがあります。
加えて、おまとめローンの借入限度額はもともとの借金よりも高いことが多いことも問題です。
このことにより、おまとめローンを利用すると限度額まで借り増しをしてしまって、結局元々よりも借金が増えてしまうおそれもあります。
おまとめローンを利用すると以前の借入先に完済することになるので、以前の借入先の借入枠が空になります。
そうすると以前の借入先から借入の勧誘が来ることも多く、ふとしたきっかけで以前の借入先にも手を出してしまいます。
そうしている内に、結局以前の借入先からも限度額いっぱいまで借り入れしてしまい、おまとめローン利用前と比べて借金額が倍増してしまうリスクもあります。
以上のように、おまとめローンには一定のメリットはあってもデメリットがかなり大きいです。
結局おまとめローンは借金の借り換えに過ぎず、多重債務問題を根本的に解決することにはつながりにくいので、多重債務状態を解消するには、別の解決方法を検討した方が良いでしょう。
多重債務の根本的な解決は債務整理しかない
債務整理とは、借金を整理するための法的な手続きのことです。
任意整理、個人再生、自己破産などの手続きの種類があってケースに応じた適切な手続きを選択してすすめれば、たいていの借金問題は解決することができます。
たとえば、任意整理をすると債権者との合意後の将来利息を全額カットしてもらえるので、消費者金融などの高い利息から完全に解放されます。
個人再生をすると借金を元本ごと大きく減額してもらうことができますし、自己破産をすると借金を完全に0にしてもらうことができます。
このように、債務整理をすると借金問題を根本的に解決できます。
債務整理をする場合、自分一人で手続きするのは難しいので、多重債務状態に陥って借金問題に悩んでいる場合には1日も早く債務整理に力を入れている弁護士・司法書士に相談をして、適切な債務整理手続きを進めてもらいましょう。
多重債務で債務整理するならおすすめの事務所
多重債務の状態で債務整理となると、複数の消費者金融を相手にすることになります。
場合によっては闇金との交渉もあると思います。
その場合、同じ時期に複数の消費者金融を相手に交渉した経験があり、かつ債務整理を専門としている弁護士・司法書士を選ぶのが一番です。
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