借金滞納

アウロラ債権回収と消滅時効の援用|督促状が届いたら確認すべきこと

この記事のポイント
  • 架空請求に注意
    債権回収会社と偽って架空請求をする偽業者が報告されています。まずは慌てずに通知の「会社名」「住所」「電話番号」が正しいかを確認してください。
  • 安易に連絡しない
    最終支払日から5年/10年以上経過すれば時効が成立します。しかし、借金を認めるやり取りがあれば、時効期間はリセットされます。債権回収会社は時効を中断させよウトするため、慎重に対応しましょう。
  • 時効が成立しない場合は「債務整理」を検討する
    時効が成立せず、どうしても返済ができない場合には、国が制定した借金の救済措置「債務整理」を利用することで安全かつ確実に借金問題を解決できる可能性があります。

アウロラ債権回収とは

アウロラ債権回収会社から連絡が来たけど、何の会社?

アウロラ債権回収は、2002年7月4日にアウロラホールディングス株式会社の子会社として設立された債権回収会社(サービサー)です。

債権回収会社とは、銀行などから債権を買い取り、借金の取り立てを専門に行う企業です。取り立て専門と聞くと、恐喝まがいの取り立てをイメージしするかもしれませんが、法務省から正式に認められています。

アウロラ債権回収が取り立てる借金の元債権者

債権回収会社は、様々な会社から借金を引き取り、取り立てをします。

主な元債権者は以下の通りです。

  • ディック(CFJ系)
  • アイク(CFJ系)
  • ユニマット(CFJ系)
  • 東京スター銀行
  • 東京スター・ビジネス・ファイナンス(TSBキャピタル)
  • SKインベストメント
  • 合同会社エムシーフォー
  • ユニマット(CFJ系)
  • ジュピター合同会社 など

これらの名前に心当たりのある方は、アウロラ債権回収会社から取り立てが来る可能性があります。

債権回収会社は、国から正式に認められた企業であるため、取り立てには適切な対応が必要です。

本当に借金の時効はあるのか

借りたお金は返すのが原則です。しかし、法律上は借りたお金を返さなくてもよくなる例外があります。

これは、「借金の消滅時効」といわれるものです。カード会社などの貸金業者からお金を借りた場合、最終返済日から5年で時効になります。

例えば、平成20年1月に借入れをして、平成23年1月で返済が滞った場合、5年後の平成28年1月に消滅時効が完成します。

ただし、最後の返済から5年が経過する前に債権者が裁判上の請求をしてきたり、債務者が借金の一部を返済した場合は債務の承認となり時効が中断します。

よって、時効の中断事由がない限りは、最後に返済してから5年経過で時効が成立します。

催告書が届いた場合の消滅時効

長年、借金を返済しないで滞納していると、アウロラ債権回収から催告書が届く場合があります。

アウロラ債権回収から催告書が届いたら、まず消滅時効の援用ができるかどうかを検討しましょう。

身に覚えのない会社だから言ってと架空請求と間違えないように注意してください。

催告書のタイトルは様々ですが、内容が借金の請求であることに変わりはありません。レターパックライトで届くことが多く、下記のようなタイトルで送られてきます。

催告書の主なタイトル

  • 法的手続きの準備に入らざるを得ません
  • お客様の未払い内容をご確認下さい
  • お客様からのご連絡をお待ちしています
  • お支払方法のご相談を承っております
  • お客様のお考えについてご連絡ください
  • 居住地の確認の訪問調査を実施させていただく予定です
  • 法的手続きに入ります

アウロラ債権回収から、上記のようなタイトルの催告書が届いた場合に確認することは、最後の返済日から5年以上が経過しているかどうかです。

もし、最終返済日から5年以上経過している場合は、消滅時効の主張ができる可能性があります。

すでに、時効期間が経過している場合は、内容証明郵便で通知することで法的な支払い義務がなくなります。

これに対して、最後の返済から5年未満の場合は時効の援用ができないので、法的な支払い義務があります。

時効かどうかを判断するためには、送付された催告書の中に「次回返済日」「約定返済期日」「期限の利益喪失日」などの項目があるか確認してください。この日付が5年以上前であれば時効の援用ができる可能性があります。

また「商品名・契約内容」という項目の中に「判決残」「支払督促残」という記載がある場合、すでに判決や支払督促を取られている可能性が高いです。

判決などの債務名義があると時効が10年に延長されるので、判決から10年以内だと支払い義務があることになります。

なお、最終返済日が確認できる記載がない場合でも、5年以上返済をした記憶がないのであれば、安易にアウロラ債権回収に連絡をしないようにご注意ください。

催告書の中に電信振込依頼書が同封されていることがありますが、一部でも返済をしたり、電話で今後の返済に関する話をしてしまうと債務承認となり、時効の中断事由に該当します。

いったん、債務の承認してしまうと、たとえ時効の援用ができるはずであった場合であっても、それまでの時効期間がすべてリセットされて、時効の援用ができなくなります。

最終返済日から5年以上経過している可能性がある場合は安易に連絡することを避けましょう。

訴状や支払督促が届いた場合の消滅時効

訴状や支払督促が届いても裁判上で時効の援用ができる場合があります。

アウロラ債権回収が裁判上の請求をすると、簡易裁判所から訴状や支払督促が届きます。この場合は、まず「期限の利益喪失日」を確認してください。

訴状や支払督促の中には「期限の利益喪失日」の記載があるので、そこで確認するか、もしくは訴状などに添付されている取引計算書の最終返済日をチェックしてください。

もし、期限の利益喪失日もしくは最終返済日から5年以上経過している場合は、消滅時効の援用ができる可能性があります。

その場合、訴状に同封されている答弁書に「消滅時効を援用する」と記載して口頭弁論期日までに裁判所に提出しておく必要があります。

また、支払督促であれば2週間以内に異議申立書を提出することで、支払督促から通常訴訟に切り替わるので、改めて裁判所から口頭弁論期日呼出状が届いたら、同封されている答弁書で消滅時効を援用します。

期日までに答弁書を提出しなかったり、支払督促に異議を申し立てなかった場合は、たとえ5年の時効期間が経過している場合であっても、アウロラ債権回収の請求通りの判決が出てしまいます。絶対に無視はやめましょう。

判決が確定した場合は時効が10年に延長されるのでご注意ください。

5年の時効期間が経過したからといって、自動的に時効が成立することはありません。また、債務者からの時効援用の主張がないのに、裁判所が気を利かせて時効を認めてくれることもありません。

時効手続きは、法的知識が必要な手続きであり、闇雲に対応すると危険なため、ご自身で対応するのに少しでも不安がある場合は、弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。

もし、ご自身での裁判手続きの対応に不安がある場合はお気軽にご相談ください。

時効の可能性があるときに注意すべきこと

焦って電話をしない

アウロラ債権回収から通知が届き、焦って連絡をしてしまう方もいます。

以下のように、相談したいことや交渉したいことがあると思います。

  • 請求内容に関する異議の申し立てをしたい…
  • 生活に支障が出るので、督促をやめてほしい…
  • 裁判だけはやめてほしい….
  • 会社や家族に連絡しないでほしい….
  • 保証人に連絡しないでほしい…

しかし、アウロラ債権回収と直接連絡を取ることはやめましょう。

繰り返しになりますが、アウロラ債権回収とのやり取りは、法的な交渉です。安易なやり取りがあなたに不利になる場合があります。

アウロラ債権回収からの電話対応は要注意

アウロラ債権回収からの督促の電話は、以下の番号から掛かってくることがあります。

これらの電話は、「時効の中断」が主な目的なので注意して対応しなければなりません。

アウロラ債権回収の番号

  • 03-6432-4201
  • 03-5408-5191
  • 03-5408-5192
  • 03-5408-5193
  • 03-5408-5194

出典:iタウンページ

電話連絡が来て、不用意に借金の存在を認めてしまう発言をしてしまうと、時効を迎えているかもしれないのに改めて支払い義務が生じてしまうかもしれません。

電話に出るときは「記憶が曖昧なので、一度調べてから折り返しします。」「確認するのでこちらから折り返しします。」などと対応することをおすすめします。

時効が曖昧な場合は、借金問題に詳しい弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。

アウロラ債権回収による自宅訪問は慎重に

突然、自宅に訪問されても一切返済に関する話をしないようにしましょう。

アウロラ債権回収の場合、自宅まで訪問してくることがあります。不在の場合は「ご連絡のお願い(不在通知票)」が入っていることがあります。

もし、時効期間が経過している可能性があるのであれば、突然訪問されても借金の返済に関する話は一切せずに、たとえ少額であっても弁済をしてはいけません。

また、債務を承認する内容の書類にサインを求められても応じないようにしてください。

もし、減額のお願いをしたり、1円でも支払ってしまったり、書類にサインをしてしまうと債務の承認となって時効の援用ができなくなる可能性があります。

債務者自身が5年の時効期間が経過していることを知らなかった場合でも同様です。

この場合も電話対応と同様に、「一度確認する」「弁護士/司法書士に依頼している」といって帰ってもらいましょう。

時効が中断する代表的な行為

  • 電話で分割払いの話をしてしまう
  • 借金の一部を振り込んでしまう
  • 和解書や示談書にサインしてしまう
  • 借主(債務者)の方から借金の減額を持ち掛けてしまう

時効の援用が難しいときは「債務整理」

最後の返済から5年が経過していないことが明らかな場合は、消滅時効の援用はできないため支払いの義務があります。

そういった場合は、弁護士や司法書士に相談して「債務整理」を検討する必要があります。

債務整理とは、「弁護士や司法書士に依頼することによって、借金の元本の減額や将来利息の免除などができる、国が認めた法的手続き」です。

弁護士や司法書士が行う法的手続きをいうとハードルが高く、「自分には関係ない…」と思ってしまう方もいるかもしれません。しかし、債務整理は、基本的にどなたでも利用できる国の救済措置です。毎年200万人以上(※推定)が債務整理で借金問題を解決しているとも言われています。

この債務整理には、任意整理・自己破産・個人再生・特定調停の4つがあります。

4つの債務整理の概要
任意整理 裁判所を通さず、弁護士や司法書士が貸金業者と交渉することで、将来利息のカット(場合によっては元本の減額)によって月の返済額を抑える。無理なく返済を続けたい方におすすめ。リスクやデメリットが少なく、もっとも利用者が多い。
個人再生 裁判所を通して、借金を原則5分の1に減額して、し、3~5年で完済する手続き。所有する家を残すことができるのも特徴。他の借金返済で住宅ローンの返済が圧迫されてしまっている方におすすめ。再生計画と継続した収入が必要。
自己破産 裁判所を通して、借金をゼロにする手続き。借り入れの総額が大きく、毎月の返済で生活すら圧迫されている方・人生の再スタートを切りたい方におすすめ。借金はなくなるが、家や車などの財産は失う。
特定調停 裁判所を通して、調停委員が貸金業者と交渉することで、元本の減額や利息のカットによって、借金を3~5年で完済する手続き。低額の予算で借金を何とかしたい方におすすめ。手続きが複雑で成功率が低い。

弁護士や司法書士と相談してあなたに合った手続きを行いましょう。

債務整理とは、あなたの借金を整理して無理のない返済額にする方法です。

借金返済を楽にして、生活を立て直すことができます。苦しい借金生活を抜け出すために、ぜひ弁護士や司法書士にお気軽に相談してみてください。

アウロラ債権回収の取り立てに関するお問い合わせ

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