残念ながら、個人再生をするとクレジットカードを取得したり使用することができなくなります。
しかし、クレジットカードが使用できない期間は限られています。また、デビットカードや家族カードは使用できます。
そのため、どうしても借金が苦しいという方は、借金を放置して状況を悪化させるのではなく、個人再生などの債務整理を利用して、安心かつ確実に借金問題を解決する方法を検討してみましょう。
このページでは「個人再生をした時のクレジットカードへの影響」についてご紹介します。
- 個人再生をすると、クレジットカードを作ることやローンを組むことができなくなる
- 個人再生をすると、最低5年間は事故情報が登録される
- 借金の支払いを61日以上延滞しても、事故情報が登録される
目次
そもそも個人再生とは
個人再生とは、裁判所に申立てを行い、提出した返済計画を認められた上で、原則3年で借金を完済する手続きです。
この手続きでは、借金を大幅（5分の1程度）に減らしてもらうことができます。また、3年で返済が難しい場合は、最大で2年間の延長（合計で5年間）ができます。
個人再生ならクレジットカードの借金も約5分の1に減額できる
クレジットカードは、現金を持ち歩かず、買い物に便利な反面、お金をいくら支払ったのかという実感がないため、つい使良すぎてしまうこともあります。
気がつくと、返済できない金額になることもあるため、注意が必要です。
無計画に買い物をしすぎてしまい、ショッピングやリボ払いの返済が終わらない場合も個人再生をすることができます。
ただし、ショッピングの債務には過払い金は発生しません。
クレジットカードの場合、キャッシングの借金については過払い金が発生することがあります。しかし、ショッピングの借金については過払い金が発生しません。
これは、ショッピングの場合は、借金ではなく、カード会社が代金を一時的に立替えただけとみなされるためです。
そのため、クレジットカードの個人再生では、キャッシングの借金が過払いとなり、ショッピングの借金が残るという状況になることがあります。
この場合は、「キャッシングの過払い金」を「ショッピングの借金」に充てることなります。
個人再生をするとクレジットカードを5～10年作れない
個人再生を含めた債務整理はすべて、手続きをするとブラックリストに登録されます。
これは、信用情報機関に「債務整理をした」という事故情報が登録されることを意味します。
この信用情報機関の情報は、主な金融機関が必ず参考にしているものです。そのため、信用情報機関に事故情報が登録されてしまうと、クレジットカードを新たに作ったり、ローンを新たに組む時に、「お金に関する問題を起こしやすい人」と判断されてしまい、利用を断られることになります。
すでに所有しているクレジットカードなら使えるのか
新規のカード発行だけでなく、すでに持っているクレジットカードも、しばらくすると使えなくなります。
クレジットカードの借金を債務整理した場合でも、クレジットカード以外の借金を債務整理した場合でも同じです。
実は、カード会社は、クレジットカードの発行後もカード利用者の信用情報（※）を確認しています（途上与信）。そのため、利用中にお金に関するトラブルが発覚すれば、利用を拒否されることがあります。
特に「カード更新」で途上与信がよく行われるため、注意が必要です。
事故情報は登録されるのか
カードの利用を制限する原因である事故情報は、どのくらい登録されるのでしょうか。
永遠に登録されるわけではなく、期限があります。
債務整理に関する事故情報の登録期間は信用情報機関によって異なっています。
代表的な信用情報機関には、CICとJICC、全銀協があります。
個人再生の場合、CICとJICCでは手続き後最低5年間は登録されるのですが、全銀協だと手続き後、最低10年間となります。
| 信用情報機関 | 登録期間 |
| CIC（株式会社シー・アイ・シー） | 個人再生の手続き後、最低5年間 |
| JICC（株式会社日本信用情報機構） | 個人再生の手続き後、最低5年間 |
| 全銀協（全国銀行協会） | 個人再生の手続き後、最低10年間 |
なお、これらの登録期間は、あくまで最低期間であるため、これ以上登録が続くこともあります。
最低5年でも、実際には7年くらいかかるケースもありました。
ちなみに、この事故情報は、債務整理以外でも登録されるため、注意が必要です。
実は、借金の支払いを61日以上延滞した場合にも、事故情報は登録されます。
携帯電話料金や奨学金、公共料金の支払いなど身近なものでも登録される可能性があります。
延滞による事故情報の登録期間は、次のようになっています。
| 信用情報機関 | 登録期間 |
| CIC（株式会社シー・アイ・シー） | 最低5年間 |
| JICC（株式会社日本信用情報機構） | 最低1年間 |
| 全銀協（全国銀行協会） | 最低5年間 |
事故情報が消えるには、その期間が経過するのを待つしかありません。
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個人再生は、法律の知識が必要になるため、一人で判断するのは危険です。
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